2021年 第27回関東女子サッカーリーグ 第2節 vs SEISA OSAレイア湘南FC

この試合の戦評

関東リーグ第2節が星槎湘南スタジアムで行われた。今季初のアウェイ戦、対する相手はOSAレイア湘南FC。今年から1部リーグに参戦する社会人チームである。悪天候の中での試合となったが、会場に訪れた観客を前に、攻守において相手陣で制圧するサッカーで勝利を目指し臨んだ。

前半は相手ボールでキックオフ。立ち上がりからボールへの寄せを強く意識し、開始1分には、相手陣でのボール奪取から素早く縦パスを送り、反応した11髙橋が1stシュートを放つ。特徴的な相手のビルドアップにも、スカウティングの対策を体現し主導権を掴むア女。4分には、丁寧なビルドアップで前進し、4堀内から11髙橋へ縦パスが入る。11髙橋が15吉野とのワンツーで中央を突破すると、ゴール前で相手を抜き切らずに右足を振り抜きシュート。ボールはゴール右隅に吸い込まれ、開始早々先制に成功する。勢いにのったア女はその後もテンポ良くボールを回し、相手ゴールに迫る。守備では、足元の繋ぎと裏へのロングボールを使い分ける相手に対し、落ち着いた対応と球際の強さをみせボールを奪う。すると22分、右サイドを30築地がドリブルで打開し、逆サイドへロングボールを送る。そこへ走り込んだ19笠原が胸トラップから巧みなボレーシュートを決め、2-0とする。さらに28分、素早い切り替えから中盤でボールを奪うと、6ブラフから11髙橋へ縦パスが入る。ワンタッチで15吉野にボールが渡り、相手DFが食い付いたところで、右サイドでフリーになった30築地へパス。30築地が角度のないところからダイレクトで放ったシュートは、逆サイドネットに突き刺さり得点。3-0と相手を突き放す。その直後に、自陣でのパスミスによりピンチを招くが、4堀内の身体を張った守備でこれを凌ぐ。その後もチャンスを作るが、相手の必死の守備に阻まれ、3-0で前半を終える。

HTには、相手がサイドに食い付いたときに、空いたスペースを狙うことや、パスのつけ足にこだわることなどを確認。また、守備時の陣形を、より相手のビルドアップに対応できるよう、修正を加える。
後半も、集中した守備から流れを掴む。48分、11髙橋の鋭い寄せからボールを奪い、8並木にパスが渡ると、そのまま中央をドリブル突破しシュートを放つが、惜しくもGKに弾かれる。主導権を持って試合を進めたいア女だが、前半ほど相手のビルドアップにプレスがかけられなくなり、守備の時間が長くなる。72分、15吉野→9廣澤の交代を行い、攻撃の活性化を図る。すると75分、右サイドから相手陣深くに進入し、30築地がゴール前にクロス。反応した11髙橋の丁寧なワンタッチでの落としを9廣澤がシュートし、一度はGKにセーブされるがこぼれ球を落ち着いて押し込みゴール。4-0と、リードを広げる。さらに追加点を狙いに行きたいア女だったが、徐々に疲労も見え始め、相手に攻め込まれる時間が増える。79分には、GKへのバックパスを狙われ、ペナルティエリア内でボールを失いピンチとなるが、22夏目がギリギリのところでシュートを防ぎ、事なきを得る。悪い流れを変えられないまま、82分、再び低い位置でのビルドアップでボールを奪われると、遠目からのシュートを決められ、失点。4-1となる。85分、悪い流れを断ち切るべく6ブラフ→17井上の交代を行う。その後も落ち着いてボールを繋ぎ、相手コートで試合を進めるア女。しかし、シュートで終わることができず、前がかりになった背後のスペースを狙われ、カウンターを受ける。90分には、相手のクリアーのこぼれ球を拾われ、サイドへの展開を許すと、スルーパスで一気にゴール前まで運ばれてしまう。ペナルティエリア内でシュートを打たれるも、GK16石田のファインセーブによりゴールを守り切る。終盤は相手の猛攻に苦しんだが追加点は与えず、4-1で試合終了。

アウェイの地で悪天候の中でも、アグレッシブなサッカーをみせ、複数得点で勝利することができた。また、有観客で試合ができる喜びを再認識した試合でもあった。攻撃ではチャンスを多く作り、決め切ることができたが、自分たちのミスからピンチを招く場面も多々あった。この試合で出た課題を改善し、次節に備えたい。

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