早稲田 | 0 | 0 – 0 0 – 0 0 延長 0 5 PK 4 |
0 | オルカ鴨川FC |
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得点 | ||||
警告・退場 | ||||
11 | シュート | 8 | ||
13 | GK | 8 | ||
7 | CK | 9 | ||
9 | 直接FK | 13 | ||
2 | 間接FK | 3 | ||
0 | PK | 0 |
POS | NO. | 選手名 |
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GK | 1 | 近澤 澪菜 |
DF | 2 | 夏目 歩実 |
DF | 13 | 浦部 美月 |
DF | 15 | 田頭 花菜 |
MF | 7 | 三谷 和華奈 |
MF | 8 | 井上 萌 |
MF | 14 | 笠原 綺乃 |
MF | 19 | 築地 育 |
MF | 26 | 宗形 みなみ |
FW | 10 | 高橋 雛 |
FW | 11 | 吉野 真央 |
POS | NO. | 選手名 |
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GK | 16 | 石田 心菜 |
DF | 28 | 小林 舞美 |
DF | 33 | 淀川 知華 |
MF | 17 | 木南 花菜 |
MF | 18 | 白井 美羽 |
FW | 20 | 大森 美南 |
FW | 27 | 生田 七彩 |
分 | OUT | IN |
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84 | 笠原 綺乃 | 白井 美羽 |
120 | 三谷 和華奈 | 生田 七彩 |
この試合の戦評
皇后杯3回戦が栃木県グリーンスタジアムで行われた。対する相手はオルカ鴨川FC。これで3戦連続なでしこリーグ所属との戦いになる。勝てばWEリーグ撃破へ大きく前進する。ここで去る訳にはいかない。東伏見で待っている仲間の為に、日頃からサポートしてくださるOB OGの為に、早稲田の誇りを胸に今日もピッチへ走り出す。
前半は相手ボールでキックオフ。立ち上がりから相手陣地でのプレーを試みるア女。6分、8井上が相手の隙をつき、背後にボールを送る。それに反応した10髙橋がゴール前まで迫るも相手DFに阻まれる。攻守の展開が早い中、13分、自陣右サイドを突破されシュートを放たれる。しかし、1近澤のパンチングで事なきを得る。17分、CKのチャンスが訪れる。8井上のキックはファーへ、そこに11吉野が頭で合わせるもポストに当たってしまう。19分、再度CKを得る。8井上のボールのこぼれ球を26宗形が反応し、シュートを放つも相手DFにブロックされてしまう。立ち上がりから臆することなる挑むア女。26分、ペナルティエリア外でFKを獲得する。26宗形が左足を振り抜くと、相手DFに当たりコースが変わる。しかし、クロスバーに阻まれゴールを奪うことができない。徐々に相手のペースへと変わる。33分、CKを与えてしまうが、全員の集中した守備でゴールを奪わせない。終盤は押し込まれる時間帯が続くものの、1近澤を筆頭に、2夏目、13浦部、15田頭のDF陣が身体を投げ出し、ゴールを死守する。拮抗した中、前半を0-0で折り返す。
HTでは前からプレッシャーをかけてくる相手に対して、繋ぐとき、背後を狙うときの差別化をした。また流れの悪いとき、全員が同じベクトルを向く為に、11吉野を中心にボールを集めることを確認した。
後半は早稲田ボールでキックオフ。立ち上がりから攻守の切り替えが激しい試合展開になる。56分、自陣右サイドを突破されクロスを上げられるが、1近澤がキャッチする。ア女は欠かさず反撃を試みる。64分、7三谷が鋭いクロスを上げる。そのセカンドボールを26宗形が拾いロングシュートを放つが、僅か右へ逸れる。攻撃の手を緩めないア女。70分、11吉野、10髙橋のコンビネーションで再三ゴールを奪いに行く。最後の決め切る力。1点が近くにあるが、遠くに感じてしまう。我慢の時間帯が続く中、相手のエースにシュートを放たれるが、クロスバーを超える。83分、10髙橋が意地のドリブルを魅せ、渾身の右足を振り抜く。しかし相手GKのビッグセーブにより1点を奪うことができない。84分、14笠原→18白井の交代を行う。89分、絶対に失点できないア女。CKを与えるも、集中した守備で絶対に得点を与えない。0-0でホイッスルが鳴る。90分で決着がつかないため、15分ハーフの延長戦を行う。
観客席にいるOBOG、保護者、現地サポートにまわった仲間を含めて全員で円陣を組む。最後に笑うのはア女だ。全員の力を借り、「楽しむこと」を忘れずに120分間の試合へ再度スタートを切った。
延長戦が始まる。95分、相手FWに背後を抜け出されるが、13浦部のカバーリングでピンチの芽を摘む。97分、相手のクロスはゴール方向へ飛ぶも、ポストに当たり救われる。1近澤の安定したキャッチングでゴールに鍵をかける。延長前半でスコアは0-0。このまま延長後半に突入する。107分、相手にCKを与える。クリアがラインを割り再度CKになるが、ゴールを奪わせず、クリアし、このピンチを守り切る。114分、26宗形のクロスに19築地が頭で合わせるも、ゴール僅か上へ。均衡を破ることができない。119分、再度26宗形がクロスを上げ、19築地がダイビングヘッドでボールを叩きつける。キーパーの逆をついたものの、相手DFのブロックによって得点することはできない。120分、7三谷→27生田の交代を行う。120分の激闘を終え、PK戦に突入する。
ア女は後攻となる。相手の3人目が外し、ア女は4人目まで成功する。ア女の5人目が決めれば勝ちとなるが、外してしまったため、サドンデスになる。しかし、相手6人目が外し、ア女の6人目、13浦部がキーパーの右側へ、魂の1発を蹴り込みゴールネットを揺らした。120分間に渡った激闘の勝利はア女が掴みきった。
2017年ぶりのベスト16進出。3戦連続なでしこリーグ1部突破。栃木県グリーンスタジアムは歓喜の渦に包まれた。私たちの下剋上は「WEリーグ打破・ベスト8進出」である。今日やっとその挑戦権を得た。ア女はスタートラインに立てたのだ。まだまだこの物語は終わらない。PK戦終了時に響いた勝利の笛は、始まりの合図だ。振り返れば、2022シーズン開幕7試合延期、8月から暗黒のトンネルは抜け出せず、怒涛の3連戦の繰り返し。勝てない日々があっても、絶対に下を向かなかった。絶対に疎かな日々を作らなかった。どんなときでもチームで競い創り続けた。だから、今がある。来週、同じスタジアムでの試合だ。最高の舞台で、最高の相手とできる。このチャンスを掴んだからには絶対に離さない。どこまでも喰らいつくのがア女だ。最恐の挑戦者は、ベスト8進出へまた一歩進み出す。
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