1月11日(土)、12日(日)に宮城県気仙沼市大川さくら総合公園多目的グラウンドにて、早稲田カップ2025を開催しました。
早稲田大学ア式蹴球部は東日本大震災発生後、2012年から毎年東北を訪れ、復興支援やサッカーを通した交流を行ってきました。 本年度からは学生主体の運営となり、開催に際してたくさんのお力添えをいただいた気仙沼市並びにスポンサー企業様には心から御礼申し上げます。
11日(土)13:30頃に大学生がグラウンドに到着すると、お昼ご飯を済ませて元気いっぱいな小学生たちは既にグラウンドでボールを蹴っていました。
本年からは参加チームが10チームに増え、昨年よりもたくさんの子どもたちが、各チームに付く3〜5名の部員と照れくさそうに挨拶を交わしていました。
澄んだ青空の下、開会式を挙行し、待ちに待った早稲田カップ2025 in気仙沼が開幕しました。
1日目は各5チームの2グループに分かれて、予選グループリーグを行いました。
挨拶代わりの強烈なボレーシュートが決まったり、スーパーセーブが見られたり、子どもたちの白熱した試合に会場は大盛り上がりでした。
部員は時にコーチのように子どもたちへアドバイスを送り、時に熱狂的サポーターのように熱く応援しました。各チーム最初の試合が終わる頃には子どもたちの緊張感もすっかりほぐれ、柔らかい笑顔で部員と戯れ合う様子も見られました。
試合の空き時間には部員によるサッカー講座が開催されているチームもあり、楽しみながらも第一線で活躍するプレーヤーからのティーチングを真剣な眼差しで受ける子どもたちの姿が印象的でした。
2日目午前中は1日目に引き続き予選グループリーグを行いました。第1試合が9:00k.o.で、朝早い時間の集合だったこともあり、なかには眠たい目を擦りながらアップに参加する子どもたちもいました。
しかしピッチに入れば、眠そうだった目をぱっちりと開き、真剣にボールを追いかけていました。アップ中の眠気でまだ少し力を入れられなそうな様子から一変、試合中は軽快なドリブルや力強いキックを見せ、子どもたちの本気を目の当たりにしました。
グループリーグでの順位を元に、各リーグ1位通過が全体順位の1,2位決定戦に進出、2位通過が全体順位の3,4位決定戦に進出するというような形で大会を開催いたしました。そのため目標である最終順位には届かないと知りグループリーグの段階から涙を流す子どもたちの姿も見受けられました。
グループリーグを終え、お昼休憩を挟んだ後、お楽しみ企画として「サッカー教室」と「チーム対抗リレー対決」を行いました。
サッカー教室では、内田謙一郎GKコーチによる「GK教室」、「シュート講座」、「FK教室」、「ドリブル講座」、「パス教室」、「1対1講座」、弊部学生トレーナー・中根大晴(新4年・豊田北高校)による「かけっこ教室」、女子部員による「女子サッカー教室」が行われました。ポジションや得意分野ごとに担当部員が割り当てられ、子どもたちは目を輝かせて選手によるお手本を見たり、実践したりしていました。
「チーム対抗リレー対決」では学年ごとにハンデが設けられ、この企画では早稲田カップの試合に出場できない小学3年生以下の子どもたちも参加しました。
見事優勝したFC大谷には、優勝賞品として東京土産が贈られました。
お楽しみ企画の後には順位決定戦を行いました。大学生と挑むラストマッチということもあり、子どもたちの気合いは一段と増して、どの試合も一瞬も目を離せない白熱した試合となりました。中でも決勝戦は延長戦にもつれ込み、順位決定戦を先に終えたチームの子どもたちも息を呑むほど、グループリーグ1位通過の意地とプライドがぶつかり合う試合となりました。
最終順位は以下の通りです
第1位 ジョイナス
第2位 FCみらい2002
第3位 エスペランサ登米F・C
第4位 FCバリエンテ本吉
第5位 若柳FC
第6位 登米クラブJr
第7位 FC大谷スポーツ少年団
第8位 気仙沼シャークスFC
第9位 鹿折フットボールクラブ
第10位 FC南三陸スポーツ少年団
閉会式では1位、2位、3位のチームに加え、大会MVP、最優秀GK、チーム付きの部員が選んだ各チームのMVPが表彰されました。
1位、2位、3位のチームにはトロフィーと賞品が、大会MVPには盾が、最優秀GKには内田謙一郎GKコーチ・女子部 丸山翔子(R7卒・南葛SC WINGS加入内定)・雨野颯真(新2年・前橋育英高校)のサインとメッセージ入り色紙、各チームMVPにはチーム付きの部員からのサインとメッセージ入りの色紙が贈られました。
また閉会式終了後の部員とチームの子どもたちが過ごす最後の時間では、サプライズでMIPが発表されました。MIPには部員のサインやメッセージが添えられたノートが贈られました。
賞品を受け取った子どもたちの嬉しいけど照れくさいといった表情が大変印象的でした。
閉会式後は各チーム、写真を撮ったり、部員によるサイン会が開催されたり、和気藹々と最後の時間を楽しみました。
「また来年も来るでしょう?」と聞いてくれる子どもたちがたくさんおり、ぜひとも来年の開催も実現させたいと深く思いました。
また早稲田大学ア式蹴球部対早稲田カップ参加チームの指導者チームによる親善試合も行われました。
普段教えてくれるコーチの真剣な姿や現役大学生のプレーに苦戦する姿、先ほどまで友達のような存在だった部員が”アスリート”として躍動する姿に、子どもたちもワクワクが隠せない様子でした。
試合はア式蹴球部の猛攻の末、瀧澤暖(新4年・コンサドーレ札幌 U-18)、佐々木奈琉(新4年・帝京長岡高校)による2得点で、見事2-0の勝利に終わりました。
早稲田カップ2025 in 気仙沼の開催は、現地の皆様をはじめとした多くの方々のご尽力があり活力溢れる大会になりました。
円滑な運営へのご理解とご協力、差し入れや温かい応援のお言葉をくださった保護者の皆様、大会を実施するにあたりご支援くださった株式会社アジア航測様、株式会社タックエンジニアリング様、北光コンサル株式会社様、株式会社アドテック様、誠にありがとうございました。
今目の前のことに全力を出す姿勢、仲間を思いやる温かい気持ち、私たち早稲田大学ア式蹴球部は大会を通じて、子どもたちからたくさんのことを学びました。早稲田カップに参加してくれたみんな、本当にありがとうございました!また来年も、そしてその先もみんなにまた会えるように、この先みんなに活躍する姿をたくさん見せられるように、日々の活動に邁進します。