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「ア女にいる私」vol.26 冨田実侑

本日の担当は、4年生冨田実侑です。

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部員ブログ

本日、部員ブログリレー「ア女にいる私」を担当させていただきます4年冨田実侑です。

まず、今現在厳しく不安な状況の中、人々の命を守る為に命をかけてくださっている医療従事者の方々、生活を支えてくださっている方々に、この場を借りて感謝申し上げます。

この厳しい状況だからこそ、普段は自分の事を話すことが少ない私ですが、勇気を出して今までの経験や気持ちを正直に伝えたいと思います。

私は、大学に入り二度救急車で運ばれ、
頭に衝撃を受けたので脳震盪復帰プログラムに沿ってリハビリを行いました。
しかし、長い間頭痛が消える事なく、
自分では気付いていなかった感覚のズレを周囲から指摘される事や、歩いたり、電車に乗るなどの日常生活ですら大変に感じていた事を必死に普通を装っていました。
そんな状況や気持ちを隠しながらのリハビリは思いのほか長くかかり、ピッチを眺める日々が始まりました。
このリハビリ期間で変化した部分や、感じた素直な想いを綴っていきたいと思います。
自分の想いを言葉にするのは苦手で、拙い文章になるかと思いますが、最後まで読んでいただけたら幸いです。

今まで、上手くなるためには自分の目の前のプレーに集中することが重要であると思い、
練習中は、チームメイトの表情や行動をしっかり見てはいませんでした。
自分の行動は、自分の意識でしかコントロールできないと思っていましたが、
リハビリ期間で、ピッチでプレーする選手やリハビリを共にする選手を見る時間が増え、他者から突き動かされた自分がいることも知りました。

それから私は、いつどんな時他者に影響を与えてもらい、自分が与えられるか分からない、だからどんな状況でも私らしくいることを大切にしたいと思い、日々を過ごすようになりました。
でも、私らしくとは何なのか、やっとなんとなく見つけ出した私らしさで、いつどんな時もそうあり続けることは簡単な事ではありませんでした。

怪我をしていてサッカーをしていない自分は何者でもないようで、どうしたらチームに貢献できるのか。 
今置かれた状況で、もがきながらも、自分の答えを見つけ取り組むべきだと分かっていても、ただサッカーがしたい。
身体、心はプレーする準備は万端で、心なんてスタートラインからフライングしているくらいなのに、日に日にグラウンドのゲームのタッチラインが遠くなるようで、ただ空虚でピッチを見つめている日々は目の前のことだけに集中することが得意だった自分とは程遠いものだったと思います。

色々な葛藤があり矛盾した気持ちのまま 
グラウンドに行く日々は辛く、トレーニング中や復帰時期の話をする時は、涙を流す事もあり、トレーナーの方々には迷惑をかけたと思います。そして、せっかくのオフの日を潰して私の病院についてきてくれたり、オリジナルのメニューを快く受け入れてくれたり、グラウンドで会う度体調を気にかけてくれたり、残って動作チェックをしてくれたりと、トレーナーの仕事だから。と言われるのかもしれませんが、私にとって本当に大きな支えでした。
嫌な顔一つせず、自分の時間を使ってくれたトレーナーの方々、そして、声をかけ続けてくれた先輩やスタッフの方々、力強いプレーを魅せ続けてくれたチームメイト、一緒に乗り越えようとしてくれたリハビリメンバーがいたから現実を受け入れながら、少しずつ進んでいけたのだと思います。

沢山の人が私に関わってくださったおかげで、無事復帰することができ、
誰にでもできるわけじゃない経験(大した経験ではないかもしれませんが)をしたからこそ、
私が思うサッカーの本質
「サッカーを楽しむこと」
「サッカーを通して楽しんでもらうこと」を心に置きながら、ピッチの上で体現することの大切さに改めて気付くことが出来たのだと思います。

また、この怪我をしたからこそ、 
当たり前のように難なく過ぎる日々をどう生きていきたいかを考えるようになったり、
周囲への有難いという念が心から湧き出るようになったのだと思います。

怪我をしたからこそ。と捉えてきた事は、
これからも活かし続けることができ、
私の一つのスタイルとなると思います。 

サッカーができるなんて本当に幸せなことで、贅沢で、ピッチに立てば戦術を除き、
制限なく自由にプレーさせてもらえる監督や仲間には感謝し、その環境、瞬間は最高な
時間といえます。

今は、膝のリハビリでプレーはできませんが、みんなの一生懸命生きるパワフルな姿を見て、早く一緒にサッカーがしたいとワクワクしています。
今いるみんなと共にサッカーを楽んで、
見ている人、応援してくれている人を
楽しませることができる日が来るように
まずは、今できることに目を向けて
積み重ねていきたいと思っています。

そして、私が楽しみながらプレーする姿を見てもらうことこそが、
支えてくれた家族、
寄り添ってくれた友人、
助けてもらった先輩やお世話になった指導者の方々に喜んでもらえることだと思います。
 
最後の年で結果を求めなければいけない事は確かです。

あの時の一瞬、もっと力を出せた。
もっと適したコミュニケーションをとれた。と、いう小さな事に思えるようなことにこそ
後悔を減らし、早稲田のエンジのユニホームを着ることができる誇りと喜びを噛みしめて
最後の年、後悔なく過ごしたいと思います。

そして、絶対に感謝の気持ちを伝えられる、伝わる年にします。

今は、コロナで大変な状況ではありますが、
1人ではありません。
みんな同じような状況で同じように苦しく
辛い状況にあります。
苦しくなったら、頼り、助け合いながら乗り越えていきましょう。

全員揃ってグラウンドに集まることを楽しみに、今の状況までも楽しむくらいの力強い選手になっておきます。そして自分で自分にグリーンカードを出せる行動をしていきます。

いつも応援に駆けつけてくださったり、ア女のことを気にかけてくださる、応援してくださる皆様、本当にありがとうございます。 皆様の応援が私たちの活力となります。
今は大変な状況ですので、どうかお身体にはお気を付け下さい。

今の状況が落ち着きましたら、ア女を観に グラウンドにお越しいただけたら嬉しいです。これからもア女の応援の程よろしくお願い致します。  

拙い文章ではありましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。

 
明日は、ア女のスピードスター!
圧倒的なスピードとパワーで相手を翻弄する一方、柔らかな笑顔が輝き優しさが滲み出るあの選手です。お楽しみに〜!

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以上です。
明日もお楽しみに。
阪本