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「ア女にいる私」vol.11 阪本未周

本日の担当は、4年生阪本未周。

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本日部員ブログリレー「ア女にいる私」を担当させていただきます
4年阪本未周です。

まず、この誰も経験したことのないほどの非常事態に
命を顧みず最前線で立ち向かう医療従事者の皆さまをはじめ、
コロナウイルスの終息、感染防止にご尽力されている皆さまに
心より感謝申し上げます。

今の私たちが社会のために少しでも出来ることは何か考え、今回の企画を始めました。
これまでも度々、広報として私の尊敬する仲間たちの数々の想いに言葉を添えこの場に掲載させていただいてきましたが、私自身の経験や想いをこの場で言葉にするのは初めてのことです。
拙い文章ですが、少しだけお付き合いいただけると幸いです。
私が考える「努力」についてです。

「なんでそんなに自主練習するの?」
ア女に入って一番はじめに衝撃を受けた質問でした。
相手にとっては何気ない質問でしたが、
私は苦笑いして答えられなかったことを今でも覚えています。
「うまくなりたいから」なぜかそう簡単に言えなかったんです。
理由は、自分でも自分自身にそう問いかけることがあったから。

大学でア女に入り衝撃を受けました。
パスがシュートかと思いました。
プレーの当たり前の基準の高さ、
身体能力の平均レベルの高さに圧倒され、
自分が武器にしていたことなんて周りの平均だったと知りました。
毎日が挫折の繰り返し、紅白戦すら一本目は出れず先も見えず
足を引っ張る自分に嫌気がさして毎日毎日帰ってから泣いて
朝も重たい気持ちで起きてグラウンドに向かう日々でした。

それでも、いつか追いついてやろうと必死に続けてきたのが
自主練習でした。
これが自分の自信になると信じて、
何も特別なことではありませんが誰よりもこれだけはやろうと
どんな日でも思い続けていました。
でも、そう思いつつも「こんなにやっても意味あるのかな」と
そんなことを思うようになりました。
壁に一人でボールを蹴りながら、活躍する同期やチームメイトの
ピッチで楽しそうにプレーする姿を思い出しては
どうしようもない悔しさや焦り、手の届く気のしない絶望感で
いつも胸がいっぱいでした。
結果を出せない自分の実力に目を背けたくて
「才能」という言葉を言い訳に
中身のない時間を過ごしていた気がします。
やればやるほど結果がでるなんて甘いことはなく
なかなか目に見える成長を感じることが出来ないまま
自分が考える「努力」の本質に気づくまで
とてつもなく長い時間がかかりました。

そして、ある時チャンスが転がってきました。
スタメンでの公式戦初出場。
けど、私のプレーは最悪でした。
何もできなかったんです。
あれだけ自信になると信じてやっていた自主練習も虚しく
緊張で頭が回らなくて心拍数が上がり
「こっちにボールこないで」と思っていました。
なんとなくは気づいていたけど、その時に初めて痛感しました。
見せかけの努力は、実力にも自信にもならないと。
もちろん練習や自主練習に手を抜いていたわけではありません。
その時は必死に全力で取り組んでいました。
でもそれは上手くなるためではなく、いつからか
自主練習をすることが自体が目的になっていたんです。

「自分はちゃんとやってるんだ」と自分を安心させるために。

そう気づいてからはあれだけ時計を何回も見ていた
チームの練習も自主練習も時間が経つのがあっという間でした。
「上手くなりたい」その一心でする行動の基準は
いつも自分にベクトルが向いています。
周りがどうであろうが、今の自分の実力、課題
やりたいこと、やるべきことに変わりはないから。
もちろん未だに壁にぶつかるし
自分のプレーに100%納得がいく日なんてありません。
すごい身体能力を持つア女の仲間たちを
「いいなぁ」と思うこともあります。
私は身体能力も技術もチームで目に見えて
分かりやすく飛びぬけたものはないかもしれない。
けど、自分が望んで選んだこの場所で
最後に必ず結果を残そうと、そう思います。
もう手が届かないなんて嘆くことはありません。
そして何より、このトップレベルの周りに囲まれて
その中でたくさんの気づきを与えてもらいながら
最後にはじめてインカレの決勝のピッチに立つ時を想像して
今の自分と向き合いもがき続けるこの時間は
どの瞬間を切り取っても、本当に楽しいです。

自分で自分のことを努力していると思っているうちは
本当の努力ではないと気づき、
本当に素で努力をしている人は
ただそのことにのめり込むほど楽しんでいるのだと
気づくことができたから。

もう一つ、この期間に気づいたことがあります。
これまで私は、私がボールを蹴る姿を見た周りの人が
「本当にサッカー好きだよね!」と言ってくれる度に
心の中で「そうでもないけどなぁ」と思い続けてきました。
もはやサッカーはタスクの一つで、
練習が楽しみと言う仲間を羨ましく思いながらも
毎日に必死な私はそう感じる心の余裕はありませんでした。
けど、
今こんな状況になって夢に出るのは
青空の下、緑のピッチの上で大勢の観客を前に
エンジ色のユニフォームを着て試合前の高揚感で胸を躍らせ
仲間と目を合わせて円陣を組む、あの瞬間です。
その度に私は自分が自分で思う以上に
サッカーが好きなんだと気づかされます。
仲間と手を取り合って、家族や友人、見てくださる方々に
感動や夢を与えられる、恩返しができるサッカーが
1日でも早くできることを願っています。

拙い文章ではありましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今は制限されることも多いですがその中でも終息後の希望を持って
力を合わせて頑張りましょう!
明日は、ア女の癒し系トレーナー安住伊代です!お楽しみに!

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以上です。
それでは、失礼します。
吉野