なでしこリーグのチームでは毎年この時期になるとソワソワし始めます。
来シーズンどうするか決めなければいけない時期になるからです。
「誰々、やめるらしいよ。」
「誰々は残るって。」
聞こうとしなくても聞こえてきます。
私は高校を卒業して3年間早稲田大学に通いながら、ちふれASエルフェン埼玉に所属していました。
3年目の面談の時
「来シーズン、土居ちゃんとは契約しないことにしました。」
と、言われました。
クビです。
戦力外通告です。
なるだろうな、と思っていても実際言われるとキツいものがあります。
ただ泣かないことに必死で、その後なにを言われたかは全く覚えていません。
そしてなるだろうな、と思っていたから来年どうしようかとも考えていました。
去年は特に、人に恵まれ、
「まだまだこのチームで、楽しいサッカーをしたい。」
という思いが強くありました。
大学に通いながらサッカーを続けるとしたら、行ける範囲は限られてきます。
「今と環境が変わったら楽しいサッカーはできなくなって、せっかく楽しくなったサッカーを嫌いになって、サッカー人生終わるんじゃないか。」
「それならサッカーが楽しいまま、好きなまま終わった方がいいんじゃないか。」
と思っていたので、適当な理由を付けてその場で
「サッカーをやめます。」
と言いました。
ですが、練習は続きます。
プレッシャーから解放されて、楽しかったサッカーはより楽しくなりました。
「やめたくないな。」
という思いもなくはない中
「大学サッカーもできるなんて、いいじゃん!やってみなよ。」
というチームの先輩の言葉もあり、一度した決心がかなり揺らぎました。
そこからも色々悩みましたが、
「やってみないとわかんない、俺は足掻いた、お前はどうするんだ?」
この言葉を受けて決めました。
「早稲田でサッカーをします。」と。
それからはドンドンことが進み、シーズンが終わる前の11月下旬、私は東伏見サッカー場で練習に参加していました。
そして、1月、エンジの服を着てスタンドに座っていました。
そこで目にしたのが、部員として初めて観る決勝の舞台です。
オフを挟み、正式に部員となって、関東リーグ、春合宿、教育実習、早慶戦、夏合宿、関カレ、皇后杯と、あっという間に1年が過ぎ、残すはインカレのみとなりました。
自分にできることを全力でやっているか?
そこにいられることに甘えてないか?
現状に満足してないか?
置かれた場所で足掻いているか?
常に自分に問わなくてはいけない。
素晴らしい仲間と、楽しいサッカーを続けられているのだから。
ぽっと入ってきた私をあたたかく迎えてくれたア女のみんな、特に、4年生のみんなにはとても感謝をしたい。
そして最後に、全員で笑って終わりたい。
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1年前、彼女は入部した
4年生とは、3年間ア女での生活のブランクがあるにも関わらず
自分自身の存在意義を見出しチームに溶け込んだ
「サッカーが楽しいまま終わった方がいいんじゃないか」
今が楽しいなら尚更未来が怖くなる
しかし彼女はサッカーを続けることを決意した
「ア女」という選んだ道で
笑って終われるように、彼女は今日もサッカーを楽しみ続ける
以上です!
それでは失礼します。
蔵田