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4年生の想い『自分の好きな自分』丸山翔子

本日の担当は、#16丸山翔子です!

私は今まで、自分のことがすごく嫌いだった。

根暗で超絶ネガティブ。
自己肯定感が低い。
少しのミスをずっと引きずって気にする。
失敗を恐れてチャレンジしようとしない。
三日坊主で、自分で決めたことすら継続できない。
周りの目ばかり気にして、人に流される。

他人には好かれようとするのに、自分は自分のことが嫌いだった。

でも、別にそれはそれで良いと思ってたし、好きになろうともしてなかった。

自分で自分のことを好きって言うなんて、恥ずかしいとすら思っていた。

それが結構最近までの私。

4年生の秋クウォーター、
「ソーシャルコミュニテラシーの基礎と実践」という授業をとった。

名前こそすごい堅苦しいけど、”早稲田1受けたい授業”と言われるほどの超人気授業で、倍率は5倍らしい。

運良く受かったので、普段行かない早稲田キャンパスまでわざわざ行って授業を受けた。

この授業のテーマは『よく生きるためのヒント』。

先生がとても面白い人で、毎回新しいことをたくさん教えてくれるから、100分間のマシンガントークも全く聞き飽きなかった。

(後輩のみんな、この授業は何が何でも絶対にとった方がいいよ!!!)

その授業の中で、先生が何度も言っていた言葉があった。

「自分の好きな自分であり続ける努力をしなさい」

今までの私は、他人が自分のことを認めてくれたら自分のことを好きになれるんだと思い込んでいた。
だから私もいつか自然と自分を好きになる時が来るんじゃないかと思っていた。

でもそうじゃなかった。

自分の好きな自分であり続ける努力。
つまり、自分のことを好きになるには努力が必要だということ。

これは私にとって新しい発見だった。

じゃあ私が好きな自分ってどんな自分なんだろうと考えてみる。

キーパーを心の底から楽しんでいる自分。

小さなことに幸せを見出せる自分。

他人の幸せを一緒になって喜んであげられる自分。

もっともっと具体的に言えば

めんどくさがる自分より、行動に起こす自分。

一歩引いて冷静に客観視している自分より、同じ目線に立って喜怒哀楽をみんなと共有している自分。

器用で感情を表に出さない自分より、不器用で人間味のある自分。

困っている人がいたら見て見ぬ振りをする自分より手を差し伸べてあげられる自分。

1人でなんでも解決しようとする自分より、みんなのことを頼れる自分。

人の悪いところを見つけてしまう自分より、良いところを探そうとする自分。

みんなが好きな自分ってどんな自分なんだろうか。

誰がどんな自分が好きなのかは、その人自身にしか分からない。

例えば、

言いたいことがあるのに言わずに抑える自分より、思ったことは全部伝えられる自分が好きだ

という人もいれば、

全部伝える自分より、言いたいことを我慢できる自分の方が好きだという人もいる。

どっちが正しいとかはない。
他人がなんと言おうと、その自分が好きなら、それでいいのだと私は思う。

でも、絶対に間違えちゃいけないのは、自分に嘘はつかないこと。

というか、自分に嘘はつけない。
どんな時でも自分は見てる。
自分だけは自分の全てを知っている。

本当は言いたかったのに、まあいいかで辞めたことも、雰囲気が悪い時に何もアクションを起こせなかったことも、お風呂上がりのストレッチをサボったことも、夜更かしをしてしまったことも自分は全部知っている。

落ち込んでいる選手に気づいてこっそり励ましてあげたことも、オフの日にリハビリしたことも、落ち葉をはいたことも、部室のゴミを捨てたことも、みんなは見てないかもしれないけど、自分は自分のことを見てる。

他人の目線、評価は一切関係ない。

考えるのは、そうしている自分が本当に自分が好きな自分なのか。それだけで良い。

人は、1日に最大約35000回の選択をしているという。

選択を迫られるたびに自分に問う。

それは本当に自分が好きな自分か。
自分の好きな自分でいる努力をするための選択なのか。

その選択を続けていくことでだんだんと自分のことを認めてあげられるようになる。

どれだけ他人に認めてもらっても自分のことは好きにならない。
自分が自分のことを認めてあげられたときに初めて自分のことが好きになるんだと思う。

そしてもう一つ、勘違いしてはいけないこと。

先生は「常に自分が好きな自分でいろ」とは決して言わなかった。

その言葉を言うときは必ず、その”努力をしなさい”という表現を使っていた。

どんなにすごい人でも、常に自分の好きな自分であり続けるのはきっと無理だ。
我慢しなきゃいけないときだってある。
急に疲れて投げ出したくなる時もある。

そんなときは、耐えて耐えて踏ん張っている自分よりも、一旦息抜きしてまたもう一回立ち上がれる自分のことを好きになってほしい。

自分が全部を完璧にこなして努力し続けられる人間だと思い込まないでほしい。

“努力をしろ”という表現の裏には、そんな先生のメッセージが込められているのではないかと思う。

最後に

このチームで日本一を獲るためには。

『1人1人が自分の好きな自分であり続ける努力をすること。
それを”全員が”妥協せずにやること。』

それしかないと思う。
ずっとそれでしかなかったんだと思う。

学年が上がるにつれて『チーム』にベクトルを向けることが増える。

“主語が「自分」から「チーム」になっていく”

という表現をよく聞く。

でもそれは大きな間違いだ。
いつだって主語は『自分』だ。

人任せにする自分より主体的に参加する自分。

綺麗で巧い自分より、熱く泥臭く闘う自分。

ミスを恐れる自分より、挑戦する自分。

負けて悔し涙を流す自分より、日本一を獲ってみんなと嬉し涙を流す自分。

そんな自分が好きなら、そんな自分でありたいなら、

“自分が”チームの雰囲気を良い方向に変える。

“自分が”チームを勝たせる。

“自分が”チームを日本一にする。

それくらいの覚悟を持ってやるしか、ない。

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正確なトラップ
絶妙なロングフィード
チーム全体の雰囲気を変える的確な声かけ
幾度となくピンチを救い、たくさんの攻撃のチャンスを生み出す彼女。

激しいポジション争いの中で、悔しさや苦しさから何度も涙を流した。
それでも大好きなア女の勝利のために、自分とチームと向き合い続けてきた。

一人一人の悩みを聞いては共に悩み、一人一人の笑顔を見て、共に笑った。

仲間を愛し仲間に愛される彼女だが、自分自身を愛せていなかった。

苦しみながらも自分の短所と向き合いつづけ、導き出した覚悟。
『自分の好きな自分であり続ける努力をすること』

一人一人が
自分の好きな自分を目指し
日本一を獲ろう。

阪本