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『物語』3年 小林舞美

本日の担当は、3年小林舞美です!!

去年の冬、人生初の大怪我を経験した彼女。
そんな逆境を楽観的に捉えていた彼女の“物語”とは…。
ぜひご覧下さい!👀

「翔頂」
大学女子サッカーを象徴するチームになる。

今シーズン4年生が私達に示してくれたチームの向かうべき姿。
象徴するとはなんだろう。どんな姿のことなのか。プレシーズンが始まってから考えるべきものとして常にこの課題があった。
そして夏のリーグ中断期間に4年生が示してくれた言葉。
「熱く泥臭く」
常にチャレンジャーであるという姿勢を忘れずに闘い続けることを大切にしたいと伝えてくれた。

去年の12月10日、練習試合中に相手のシュートブロックに入ってバランスを崩し、膝から地面に落ちて後十字靭帯を断裂した。
初めての大きな怪我だった。
そしてそのシーズンピッチに立てないことが確定した。徐々に調子が上がっていた時だったのにという悔しさ、そして何より大好きな先輩達ともう一緒にプレーできないということが凄く悔しかった。
でもその時の私は、悔しさに沈みきっていたかというとそういう訳でもなかった。「やっちゃったな、でもしょうがない」ってどこか楽観的に捉えている自分もいた。当時の自分がなぜ楽観的でいられたのか。それは、この後十字靭帯断裂という逆境を、物語でいう起承転結の「転」だと捉えていたからではないかと思う。

「転」は最終的な結末の前に、その結末をより面白く、味のあるものにするためのスパイス。これがないと物語が単調になってしまう。
だから私は「転」の部分が好きだ。何かしら物語を読んでいて、不穏な流れがくると面白くなってきた!って思うし、その逆境が強ければ強いほど結末を読んだ時の感動が増す。

今でも鮮明に覚えている、サッカーでそれを感じた瞬間がある。高校時代の全国大会出場を決める一戦、前半を0-1で折り返し、後半キックオフ前の円陣を組んだ時のこと。チームメイトがおもむろに「ここから勝ったら超かっこよくない?」と言った。その言葉を聞いた瞬間、もしかしたら勝てないかもとか、勝たないといけないと焦る気持ちが全て消え去り、とてつもなくワクワクした。
絶対勝ってやるって気持ちになった。
そして勝つことができた。

その経験のおかげで私は、怪我をしたときも自然と、この逆境の後の結末がきっと良いものになると信じることができたのかもしれない。

今回書いているア女日記が「Insidestory」であるように、私たちはみんな私たちの人生の物語の主人公だ。
みんなのInsidestoryを読み、チームメイトの普段見せない想いや苦悩、決意を知っていくうちに、「象徴するチームを目指す」ということは一人一人が「どんな物語を作りたいか、どんな主人公でいたいか」を突き詰めることなのではないかという考えが浮かんだ。

私は逆境を負けず嫌いで跳ね返す主人公がいい。涙は多いけど最終的にはポジティブなエネルギーを爆発させる主人公とか。内なる闘志を燃やして陰ながら努力し続ける主人公。常に高みを目指して進み続ける主人公。自分の芯を持って日々コツコツと限界に挑み続ける主人公。

様々な主人公の形があっていい。そしてその、様々な物語の主人公たちが集結したらアベンジャーズみたいに最高の物語ができる。大学女子サッカーを象徴するような超大作!!

ア女にはそんな主人公たちが集まっている。みんなで最高の物語を創るために、最高の結末を迎えられるように、どんなに「転」が辛く苦しく長かったとしてもそれはただのスパイス。面白くなってきた!やってやろう!!って気持ちで立ち向かっていきたい。

熱く泥臭い「翔頂」の物語に、最高の結末を描けるように。

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以上です。
明日もお楽しみに!
田村