「インカレ優勝」
私がア女に入部してから毎年掲げられていた目標だ。
しかし、一度も達成されていない。
日本一という最高の景色をア女でみたことがない。
2018シーズン
技術が高い4年生と本気でインカレ優勝できると思っていた。
というか3連覇してるしいけるんだろうな、と甘い考えでいた。
私も少しばかりチームのためになれるかなと思っていたけど結局はピッチ外からしか一緒に戦うことができなかった。
結果は、準優勝。
4連覇という目標を達成することができず、自分自身も結果を残すことができずとても悔しかった。
2019シーズン
「頂」を掲げて個性豊かな4年生と共に戦い抜いた日々。
シーズン初めに怪我をしてしまったけど、復帰してから試合に絡めるようになり、インカレ決勝のピッチに立つことができた。
しかし、たちはだかる高い壁。
何もできなかった。
自分の強みを全く出せず完敗。
「ああしとけばよかったな」「もっと練習を積んでいたらな」とひどく後悔したのを覚えている。
2020シーズン
一人一人が軸を持っていて、強くて優しくてかっこよかった4年生ともっとサッカーがしたいな、もっともっと一緒にいたいなって思っていたらあっという間にインカレが終わった。
というか、負けた日のことをよく覚えていない。
中々現実を受け入れられなかったのは覚えている。
けれど、シーズンラストの早慶戦では4年生全員がピッチに立って笑顔でいる姿を見て嬉しかった。
私達も最後笑って終わりたいなって感じた瞬間でもあった。
そして2021シーズン
一つ一つ「挑」んで「越」えるためにつくられた「挑越」というスローガン。
カンカレと関東リーグが通年になり、土日に公式戦が連続であるのが当たり前になった。
シーズンが始まる前にスタッフから土日連戦になることを聞かれて、めっちゃ良いやん!って思ってた。
だって試合経験数が増えるからチームは絶対レベルアップするって。
はじめは公式戦17連勝していてチームの調子が良かった。
けれど勝てない試合も続いた。
うまくいかない時、みんな模索しながら戦っていた。
「やろう」「できるよ」とピッチ内外で鼓舞し合いながらもがいていた。
私は怪我で中々ピッチに立つことができず、もどかしかったけれど
同期の、後輩の、頼もしい姿を見て
ピッチの外からこのチームの勝利を
心の底から喜びを感じ
心の底から勝ちたい
と思っていた自分がいたことに気がついた。
いつの間にか大声で鼓舞してる自分がいたことに気がついた。
自分が良ければ良いタイプだと思っていたので、
こんな自分がいたことに驚きを感じてました。
今シーズンはずーっと試合期で
毎週のように試合があった日々も終わりを迎えます。
毎日の練習を激しくぶつかり合い
練習後にはダラダラして
部室でしょうもないことで笑ったり
シャワー室で熱唱したり、
帰り道をたわいもないことを話して帰ったり
何気ない毎日が私とって大切な時間であり、忘れられない宝物です。
エネルギッシュで笑顔が絶えない1年生。
周りが見えていて「チームのために何をすべきか」を考えて行動できる2年生。
自分の軸を持っていてブレることなく突き進んでいる3年生。
そして自分の役割を全うして一人ひとりの心に寄り添う同期。
的確なアドバイスで自分のプレー幅を広げてくれたスタッフの方々。
こんなにも頼もしい後輩と信頼する同期とスタッフがいるこのチームで
「インカレ」という大舞台で
チームの強さ、ア女らしさを魅せます。
そして、笑ってア女の終止符を打ちます。
みんなで最高の景色をみにいこう!
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高校時代からその名を轟かせ
周囲の期待を背負い続けた4年間
しかし
サッカーの神様は残酷で
幾度もの怪我と離脱により
サッカーのできない日々は続いた
それでも彼女は
チームを鼓舞し続け
彼女の存在は
ア女を頂点へと導くエンジンとなった
ピッチに戻った今、
誰もが羨むスピードと
確かな足元の技術で
観る者をワクワクさせてくれる
4年間待ち続けた景色は
もう、すぐそこだ
浦部