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「ア式と出会って」3年・栗島健太

 

🌟栗島健太(クリシマ ケンタ)
⚽️柏イーグルス → 流通経済大学付属柏高等学校

 


 

 

 

「プロにはならない。」
最近までそう口にしていた。
自分には圧倒的な武器はないし、足が遅いし、右足おもちゃだし、プロの世界で成功するイメージが持てなかった。

 

大学1年目、私が1番強く感じたことは
「自分はチームの雑用係。」
1年生でAチームにいるのは、和也と私くらいで、遠征では、1人の時もあった。

チームの荷物管理、準備、あとは・・・

1つ上の先輩に手伝ってもらってはいたが、私の頭の中は
『サッカー』より『仕事』であった。
私がミスをすればチームに、同期に迷惑がかかる。
「サッカーなんてどうでもいい、まずは仕事を。」
いつも気が気でなかった。
私がサッカーを疎かにしている中、同期は上手くなるために努力している。
そこで抱いた感情は、
「Aチームにいたくない。」
本気でそう思っていた。いち早く逃げだして、楽しくサッカーがしたかった。

 

そして冬になり、ようやくAチームに同期が増えて、これから頑張ろうと思った矢先、私はBチームに落とされた。
「やっぱりか。もう用無しか。」
なんのためにサッカーをやっているのか、サッカーが好きなのか、よくわからなくなった。
それからはBチームでマンネリ化した日常を送っていた。

 

 

このままでいいのか。後悔はないか。
Bチームに落ちてからずっと考えていた。

いつもどんな時でも支えてくれている親に申し訳ない。
今までサッカーを教えてくださった恩師たちに申し訳ない。
私の活躍を期待してくれている友達に申し訳ない。

 

私は、こんな私を応援してくださる、期待してくださる人たちのためにも頑張らないといけないと思った。
結局、2年の夏までずっと、BチームとしてIリーグを戦うことにはなってしまったが、夏合宿ではAチームで練習することができた。
もちろん1番序列の低いチームであったが、死に物狂いで食らいついた。
このチャンスを逃したらもうないと思った。

「なにがなんでも。」

 

 

後期リーグが始まった。

関東2部リーグ第12節vs神奈川大学

 

ピッチに立っていた。
『32』という番号を背負って。
逃げずに向き合い続けることの大切さを身にしみて感じた。
それからは、なんとか最終節まで出場することができ、関東2部リーグ優勝も経験できた。
すごく充実した1年であった。

 

そして今年、大きくア式蹴球部は変わった。
監督が変わった。
チームの雰囲気が変わった。
サッカーが変わった。

私にとっては重要な変化だったかもしれない。

サッカーが楽しい。
サッカーしかない。
もっと続けたい。
次第にそんなことを思うようになっていった。

外池監督との初めての面談で私は

「プロ志望ではない。あと残りの2年を全力でやる。」
そう伝えた。
だが今は、もう一度、
小さい頃からの夢であった『プロサッカー選手』になることを決意した。

一度は諦めた自分の夢。
もしかしたら叶わないかもしれない。
なったところで明るい未来があるかもわからない。
それでも私は決めた。この道で進むと。

 

 

今、これまでの大学3年間を振り返ればどれも大切な時間であった。

 

1年で、Aチームにいれたこと。実力が足りず、試合には出れなくて苦しんだこと。

2年で、努力が実って初めて関東リーグのピッチに立てたこと。その中でうまくいくときもあれば、逆に思うように出来ず、自分の未熟さを感じさせられたこと。

3年で、もう1段階成長するために、2年の時とはまた違ったプレースタイルを身につけようとしたこと。ポジション争いが激しい中、スタメンで出続けるために努力してきたこと。

この3年間で多くのことを経験し、大きく成長したと思う。

 

 

そして残り1年。
自分が成長した姿を見せる時がきた。

私のプレーで多くの人を、
楽しませる。驚かせる。

栗島健太の全てが詰まった、大学『ラストショー』を楽しみにしていてください。