🌟石神佑基(イシガミ ユウキ)
⚽️春日部市立豊春中学校 → さいたま市立浦和高等学校
残り1ヶ月半。
小学1年生になってすぐ、地元のサッカークラブに入団して毎週末に練習や試合をするようになり、中学、高校では部活動中心の生活で毎日のように練習に打ち込んだ。高校3年で迎えた選手権予選の試合中に大怪我をして、その後の試合に出場できなくなり、チームも県大会決勝で負けてしまったことで引退。こんなかたちで不完全燃焼のままサッカー人生を終わらせられない、もっと本気でサッカーをしていたいという思いを抱いてア式蹴球部への挑戦を決意した。
そして今、ア式で活動してきて3年半が経った。本当に多くの経験をすることができた。
「がみです」
このフレーズによって、ア式蹴球部での1つのキャラを確立できるとは思わなかった。様々な経験がある中でこんなくだらないことでも、一皮向けた瞬間であり、私にとって大切な思い出。これから先そうした経験を思い出して、元気をもらい、モチベーションを高め、どんなことにもチャレンジしていけるだろう。
私の人生において選手として本気でサッカーを続けるのはあと1ヶ月半。この立場にならないと分からなかった。あと少しでサッカー人生の区切りを迎えてしまう虚しさ、1日1日の大切さ、サッカーに対する思いの強さ。最後のときが意識できるようになって感じることは本当に多い。そしてこの残された時間で成し遂げたいことは2つ。
「勝利に導く」
ア式蹴球部は本当に素晴らしい組織だ。ここで活動を続けていると、サッカー選手としても人としても成長できると皆が口をそろえて言う。私もそう思うし、それを実感している。そんな組織は数少ないだろう。今回こうして一人一人が日記を綴り、私はそれを読んで何度も心動かされた。この組織に入って本当に良かったと強く思う。
ア式に入ってから、自分はここで何を目指すのか、何をするべきなのかと何度も考えた。自分に足りないものは何かと振り返った。それでも満足できる姿になることは少なくて、悩み、苦しみ、後悔することばかり。
だけど、素晴らしい仲間と競い合っていることが楽しかった。毎日サッカーを思い切りできることが嬉しかった。選手として本気でサッカーに向き合っていたからこそ、いろいろな感情が生まれていたと思う。
このチームに恩返しする。最後にまた試合に出てサッカー選手として一花咲かせる。みんなで喜び合ったリーグ優勝の瞬間と同じように、インカレでも歓喜の瞬間を味わおう。そのときは自分がチームを勝利に導く。
「感謝を伝える」
両親には感謝してもしきれない。私が幼い頃から試合の応援に駆けつけてくれていた。車で送り迎えをしてくれた。ときには保護者を代表して企画の運営までやってくれていた。今年の後期のリーグ戦には、私が出場していなくても応援に来てくれている。どんなときも期待をしてくれていて、一緒に戦ってくれていたような気がする。
そして、私は大学に入学してから一人暮らしを始めたことで親の存在の大きさをまた痛感した。今までどれだけ親に支えられて生きてきたのかと。支えてもらっていたから何不自由なく全力でサッカーに打ち込めていた。心から感謝の思いを伝えたい。
公式戦のピッチに立っているところをまだ観せられていない。少しも恩返しできていない。感謝の言葉を伝えるだけでは自分が満足できない。試合に出場して、プレーしている姿を観てもらい、感謝を伝える。
そして、最高の同期と過ごした4年間は、言葉では言い表せないほど大きなもの。みんなに出会えてよかった。心の底からそう思う。
あとひとつ、貪欲に、掴み取ろう。
ア式蹴球部で過ごした時間は私の人生においてかけがえのないものだった。残された時間の中でも忘れられない瞬間を迎えることになるだろう。サッカー選手として集大成となるこの1ヶ月半がまた人生の宝物になる。
サッカー選手として最後の試合終了のホイッスルを聞くとき、ピッチの上で嬉し涙を流していたい。