🌟冨田康平（ﾄﾐﾀ ｺｳﾍｲ）
⚽️所沢ジュニアユース → さいたま市立浦和高等学校
「これまでサッカーをやってきたことで、一体どれだけの人と出会うことができたのだろう」
こんなことをふと考えてしまうほど、ずっとサッカーをやってきた。まさかこんなにずっとやるなんて。たしか人生最初の夢は恐竜博士だったはずだ。それなのに、気づけば18年も経ち、そして来年からはプロのサッカー選手となる。こんなにサッカーの虜になったのも、これまでサッカーを通じて出会ったすべての人たちが、私に様々なことを教えてくれて、たくさんの魅力を感じさせてくれたからだと思う。
本当に多くの人とつながることができた。これまでのチームメイトやそのご家族、指導者の方々、応援してくださるOBの方や近所の方、そして数多くの対戦相手。すべての人から18年間たくさんのものをもらって今の自分ができている。こう考えると、ちょっと不思議な感じもするし、必然的な感じもする。これまで歩んできた自分の軌跡が、少しでもずれていたら今の自分はいなかったかもしれない。
いや、いなかったな。
そう思わせるくらい皆さんの存在というのは、私にとって大きいものです。かかわりの深さは人それぞれだったかもしれないけど、どんな些細なことでも、今の私の重要なエッセンスとなっています。みなさんが私をここまで導いてくれました。
本当に、ありがとう。
幸いにも、私のサッカー人生はこれからも続きます。しかし私はまだまだ弱い人間です。だからもう少しだけ手を貸してください。私が成長するきっかけをもっともっとください。もちろんこれから私と出会うかもしれない人にも。その分絶対に選手としても人としても大きくなってみせます。何かの縁で出会った私を、その出会いを、つい誰かに自慢したくなるような選手になります。だからどうぞ、よろしくお願いいたします。
そうして成長した自分が、これまでみなさんが私にしてくれたように、みなさんの人生に少しでも何かをあげることができたら嬉しいです。
そしてア式の同期のみんなに一言。
2年の主務決めの時。ずっと怪我をしていたのに、それでもプロを目指したいという自分の意思を尊重してくれてありがとう。あの時みんなが受け入れてくれたから、背中を押してくれたから、迷いも消えたし、決心もついた。少し強くなれた気がした。あの瞬間が自分の人生の転機だったと思う。本当にありがとう。最後みんなで笑って終わろう。
最後に、これまで他愛もない話から大喧嘩までしてきた両親に、今さら直接思いを伝えるのも、手紙でもこしらえてそれを渡すのもなんだか小っ恥ずかしいので、この場を借りて思いを綴ろうと思います。
親父、お袋
俺は来年からプロサッカー選手になります。この道を選んだ自分の選択が正しいかどうか、正直そんなこと分かりません。もしかしたら就職活動をして一般就職した方がこれからの長い長い人生を考えると幸せになったのかもしれない。怪我や病気でサッカーができなくなって、数年後には露頭に迷っているかもしれない。全然聞く耳持てなかったけど、お袋がずっとプロを目指すことを不安視してくれていた気持ちが分からないほどもう子供ではありません。毎晩眠れないくらい悩んだ時期もありました。サッカーを続けることが、本当に自分のやりたいことなのか考えた時期もありました。でも結局、この道を選びました。
「プロというものは選んでなれるものじゃない。目の前にチャンスがあるなら、掴み取るしかないじゃないか。」
そう思っちゃったんです。ごめんなさい。プロサッカー選手が昔も今も俺がなりたいものでした。二人は心配かもしれないけど、自分の選択に後悔はしていません。でもね、もう一つこの道を選んだ理由があります。それは、二人が18年もの間続けさせてくれたサッカーで二人に最高の恩返しがしたかったから。ここまでずっとやらせてもらって、そして来年から最高の舞台でサッカーができるチャンスをもらって、そこに立つ自分を二人に見てもらいたかったから。
だからこの選択が、間違いだったと二人が後悔させるようなことは絶対にさせません。自分の人生だけど、みんなに導かれて、二人がずっと支えてくれて開き続けた道だから。この先は一緒に笑って歩いてもらいたい。18年間サッカーをやらせてもらって、そしてプロになるという最後のわがままを聞いてもらったこれまでの選択を、これでよかったんだと必ず思わせるような活躍をしてみせます。
だからこれからも一番目のサポーターとして応援よろしくお願いします。
最後に、真面目な話になるといつも言い合いになっちゃうけど、なんだかんだいつもわがままを聞いてくれて本当にありがとう。
とりあえずあと2か月わがまま大学生やらせてもらうよ。
