🌟春日崇暢(カスガ タカノブ)
⚽️ACアズーリ → 東北学院高等学校
私は2018年9月23日の試合で一度大学サッカー人生が終わった。その試合で足の指を折ってしまったのだ。病院で言われたのは「全治3か月」。復帰するころには
もう引退している時だ。
奇しくも、その試合はIリーグの残留を決めた試合であり、逆転ゴールをアシストした後に起きた怪我だった。
振り返ると私は怪我の多い大学生活だった。同期よりも倍の練習生期間を過ごし、やっとの思いで入部したと思ったら直後に骨折し、そのまま大学1年目を終えた。
しかし、私にとって怪我は「転換期」だ。大学1年時に授業で知り合った恩人とも言える友人も、怪我無しでは出会わなかっただろう。その友人は当時松葉杖をしている自分に話をかけ、食事に誘ってくれた。その時に言われた言葉を今でも忘れない。サッカーを趣味程度でしかしてない、その友人が言った。「サッカーはゴールを目指すように、君の人生にゴールはあるかい?」と。あまりにも深い言葉だった。これを機に私は大きく変われたし、それと同時に部活以外の出会いも重要であると感じる機会でもあった。
さて、今回の怪我で私はIリーグの残留を決め、一つ仕事をしたということでいいのかなとも考えていた。しかし、そのようなことはなかった。これまた「転換期」を迎えていたのだ。別の病院でリハビリを兼ね、検査を受けると、「折れていないので、痛みがなくなったら復帰して大丈夫です。」と言われたのだ。とんでもない、オチだ。
そして、ここで確信した
「最高についている」と。
この怪我の期間は神様が与えてくれた時間だろう。チームが抱えている問題をスタッフとも話し合う時間があり、解決に向かうことができ、怪我人になることで見えてきたBチームの課題も多くあった。
そして、何よりもプレーをすることができる喜びを感じた。同期にはプレーをしたくてもできないやつもいる。復帰までの3週間は他の人よりもプレーできる期間を短くしたが、決して無駄ではなく、チームとしても自分としても必要な糧となる期間であった。
自分に残されている時間はあとわずか。何ができるか。自分に与えられた使命は何か。
自問自答しながら日々を過ごす。
過去を振り返ると、ここには書ききれないほどのもがき苦しんだ毎日が沸々と脳裏に浮かんでくる。
そして、今にたどり着く。
「あぁ、もうここまで来たんだ」と。
今は希望や期待でいっぱいだが、不安もないわけではない。
けど大丈夫だ。
最高にみんなが“ついている”