🌟土屋千優(ツチヤ チヒロ)
⚽️八雲学園中学校 → 八雲学園高等学校
「感謝」
早稲田での4年間を振り返った時、真っ先に出てくるのがこの言葉です。
88名いる部員のうち、感謝を向ける相手は一人一人違うとは思いますが、マネージャーという立場上、ア式蹴球部での生活で私は特に、多くの人と関わりを持つ機会に恵まれたと思います。
例えば、夏の早慶戦。
幸運にも、2年生の時から運営に携わらせてもらえた華の舞台。4年目を迎えた今年感じたことは、本当に多くの方の協力があって成り立っているということ。毎年等々力を貸して下さっている市協会を始め、親身に話を聞いて下さるフロンターレ関係者の方々。また、今年生中継をするにあたり、多忙の中、大学生である私たちとの打合せに何ヶ月も前から時間を割いて下さったスカパーの方々には、本当に良くして頂いたと感じています。
特に私自身にとって4年目の早慶戦であった今年は、私自身が一年生の時そうだったように、早慶戦を見て「大学生でもこんなに大きなことを成し遂げられるんだ」と心が震えるほどの感動を体感してもらえるよう、シーズン始めから約半年をかけて大会準備に臨みました。その中であのような劇的な勝利を収め4年目を終えられたこと、また、昨年を上回る18000人以上の観客を呼べたことは、これ以上ないほどに恵まれた結果であったと感じています。
早慶戦の例を挙げましたが、他にも日頃から関東リーグの会場まで足を運び応援して下さる700名以上のOBの方々。年間を通してお会いする中で、マネージャーとして至らない点を反省し、多くのことを学ぶことが出来たと感じています。「もっと気が付けるようになること」「世代を超えたコミュニケーションを取れるようになること」これらのような課題に学生のうちから気付けたことは、来年からの社会人生活を歩み始める上での、最初の大きな一歩になったと思います。
他にも日頃からア式蹴球部を優遇して下さる大学関係者の方々。東伏見近辺の住民の方々。私自身、常日頃から感謝を感じる機会に恵まれていました。
そして何より、私はこのア式蹴球部に感謝しています。それは、「1年生で入部した時には何も分からず、マネージャーとして不十分だった私をここまで成長させる環境をくれたこと」に対してなのだと思います。これはよく私が周りに言う話ですが、もし、もう一度大学生活をやり直せるとしても、私は迷わずア式蹴球部でマネージャーをやる道を選びます。確かに自分自身のために使える時間は少ないし、大学生活では他にも魅力的な道はありました。それでも、少なくとも私がこれまでア式蹴球部で過ごした4年間は、毎日がとても充実して、私がこれまでにしてきたどんな経験にも代えがたいものでした。
もちろん、辛いことも嫌なことも数え切れないほどありました。
それでも周りを見れば同じように必死にもがき続ける「同期」がいる。それぞれの立場で、常に悩み苦しみながらそれでも少しでも上にいこうと努力し続けている姿に、私は常に励まされてきたし自慢の同期だ、と胸を張って言うことが出来ます。これから先は別々の道を歩み始めますが、それぞれの道で悩み立ち止まった時でも周りを見れば自分とは別の道で奮闘している仲間がいる。だから、自分も頑張れる。そんな関係で居られるように、私自身も頑張っていきたいと思います。
ここまであと数日で引退してしまうかのような言葉を並べてきましたが、私たちには、まだやり残したことがあります。1年生の時にスタンドから見た、あの歓喜の瞬間を大好きな皆と分かち合いたい。私たちは、まだ何も掴んでいません。
残された時間の中で、自分の出来ることを。これまで支えて下さった皆さんに、是非あと少しだけ、力を貸して頂けたら嬉しいです。
関東リーグ優勝という、最高の集大成に向けて。