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「きてます、あの気持ち。」2年・中野陽太

 

🌟中野陽太(ナカノ ヨウタ)
⚽️桐光学園中学校 → 桐光学園高等学校

 


 

 

きっと今頃どこかのサッカーサークルに入ってワイワイみんなとふざけ合いながらボールを蹴って、暇な日はたくさんバイトして。スペイン語選択だからって日本とは違った世界でも堪能してみようとスペイン留学なんてしているはずだった。その予定だった。一回決めたじゃないか。

 

それなのに。一体なぜ?

2017年2月。大学生協で購入したパソコンの講習会が行われた。時間ぎりぎりに行った私が教室のドアをガチャっと開ける。するとそこには噂通りの女子7、男子3の人数比率。男子の島に座った。すると私の前に座る男の子がサッカー部に所属していたことが判明し意気投合。その日一緒に帰ることとなった。

 

「そう、選手権1回戦負けだから12月31日に引退したよ。」

「え、それガチのサッカー部じゃん。おれあんまり高校サッカー興味ないからよくわかんないんだけどね。部活入るの?」

「入んない!もうガチのサッカーは辞めて、サークル入るかな。今度さ、先輩がいるサークルの練習一緒に見に行かない?どんなか気になるから!」
私は確かにそう答えた。決めていたのだ。大学はサッカー以外のことに力を注ぐ、サッカーは趣味だ、と。

 

そして、友達と一緒にあるサッカーサークルの見学に行った。どんな感じで練習してんだろ。やっぱ楽しい感じかな。監督っていないんだよね?けっこうまじめに取り組んでたりして。様々な疑問を晴らすため、サークルへの気持ちを後押しするために向かった。アップが終わり、いざボールを使ったトレーニングへ。

楽しそうだった。それは伝わった。でも…

私は胸騒ぎがした。すごくザワザワした。
トレーニングを見る私は直感的に感じていた。

 

違うな。

数週間考えた。
あの感情はなに?大学はサッカー以外のことに目を向けるんじゃないの?部活にこだわる必要ってあるの?
ふと過去を振り返る。
小学校の時はチームに入ってなかったな。なんでだったんだろう。でも周りの子に負けてる感じはしてなかった。中学で初めて公式戦に出たな。そこから頑張って高校サッカー部への道も掴んだ。高校はレベルの差を痛感したな。技術の差よりもサッカーの差だった。でもスポーツ推薦で入った人よりも真面目なところが良い部分でもあった。吸収しよう、理解しようと考えた。自分達の代は全国高校サッカー選手権1回戦負け。私は予選から本戦まで1回も出場出来なかった。ずっとベンチ。リーグ戦だってろくに出ていない。みんなが頑張った結果に乗っているだけ。自分自身何も出来なかった。何もしてない。昔の自分より成長したけどまだ見せれてない。自分が活躍して周りを沸かせたかった。
俺クソ未練タラタラじゃんか。
高校で学んだこと、大学で活かせるかも。
もう1回サッカーチャレンジしないと本当に後悔するかも。大学で一花咲かせよう。いや、咲かす。

 

部活入ろう。

結局私もベタな気持ちの変化だった。
でもこの気持ちが私をこうさせた。これは忘れてはいけない。

だから今、もう一度思い出させて。

私は早稲田大学ア式蹴球部で一花咲かせるために来た。リベンジだ。