『時間をかけていることとは、命をかけていること』
とある授業で元パラリンピアンの方がおっしゃった言葉です
わたしはその言葉にはっとさせられました
確かに、大学生活のなかで多くの時間を費やしている部活動
しかし、その時間が、じぶんの”命”であること
ア女に、命をかけて過ごしていることに気づいていませんでした
命をかけているのに、本当に、本気で
すべてのことに取り組めているだろうか？
言い訳していることがないだろうか？
・・・
ア女でサッカーがしたいと
高い志をもって入部してくる選手が多くいます
なかには大学卒業後もサッカーをキャリアとして人生を歩む人がいます
そのア女で、本当にさまざまな仕事を
『主務だから』という理由だけで任せてもらえている
わたしのミスひとつが
『早稲田はそういうチームだ』
と、周囲に思われるきっかけになる
わたしのミスひとつが
高い志を持った選手の出場機会に関わってしまう
それだけ重要な役職を任せてもらっているにも関わらず
学連との両立は大変だから…
リーグ戦や皇后杯が重なると仕事が忙しいから…
と、逃げているわたしがいました。
そんなことでいいのだろうか
本気で、わたしの４年間という命をかけよう
そう、心に誓いました
だからその後は
全力でみんなを支え、ピッチ外での戦力としてみんなと戦ってきたつもりです
でもそのぶん、サッカーができないただのマネージャーのくせに
サッカーの知識なんて全然ない主務のくせに
選手にも厳しく言って、求めてしまったと思います
言い訳をせず
常に全力で、チームのために、自分のために頑張る選手でいてほしいと願いながら選手と接していたら
こんなマネージャーになってしまいました
厳しくしてしまってごめんなさい
一生懸命で、サッカー大好き！がとても伝わる1年生
個性豊かで楽しいことに全力な、ア女の元気印2年生
持ち前の優しさで、動物園みたいなア女を包みこんでくれる3年生
4年生と一緒にサッカーするのが楽しいってみんなの口からきくたびに
わたしはじぶんのことのようにニヤニヤしてしまいます
ありがとう。
そして同期、本当にありがとう
4連覇するって学年の合言葉のように言ってきたけど
みんながその言葉に毎年プレッシャーを感じながらインカレを迎え
毎年乗り越えてここまできたこと
そしていよいよ4連覇への挑戦ができること…
それがどれだけ大変なことか、わたしには計り知れないけど
みんなの頑張りが、みんなのサッカーへの熱い思いが、いつもわたしの原動力です。
わたしは、ア女に4年間という命をかけたこと
本当によかったと胸をはって言えます
だからもし
サッカーに命をかけてきたことに気づいていなくて
いまこのわたしの想いを読んで気づいた人がいたら
ここから、一緒に全力で命をかけよう
そして、せっかく命をかけるのだから
じぶんに、チームに、サッカーに対して素直になって
せっかくだから、最高の経験にしよう
最後に。
わたしは、ア女が試合に勝ってみんなが喜んでいるのを見る瞬間がいちばん好きです
気づいてないかもしれませんが
これ、実はとっても珍しい光景なんです
関東リーグ１０連覇
関カレは常に優勝争い
インカレも常に優勝候補
敵は相手ではなく、周囲からの期待に応えることなのか
勝利後はいつも喜ぶのではなく、ホッとしている選手たち
試合に出場するチャンスが少ない選手たちはその悔しさからか
試合後のグラウンドで練習
誰からも嬉しそうな姿は感じられません
ただ、インカレ優勝すれば
みんなの喜ぶ姿を見られることをわたしは知っている
みんなは、ホッとするためではなく
喜ぶためにサッカーをしているのだと信じている
楽しい、嬉しい瞬間のためにサッカーをしているのだと信じている
そしてその瞬間のために、わたしはみんなを支えているのだと信じている
だから、みんなが喜ぶ瞬間をみたい
４連覇なんて、全く保障されていません
そしてわたしはその瞬間のために
早稲田のゴールを守ることも
点をとることもできません
ただ、毎日毎日、ア女がどれだけ期待され、苦労し
ア女がどれだけもがきながら
ここまで来たかは、誰よりもみて、わかっているつもりです
合宿で走ったあとに泣きながら称えあう選手
怪我で辛いはずなのに黙々とリハビリに励む選手
1年生の頃はいつも最後を走っていたのに、今では走りで後輩を鼓舞する選手
どの選手も、いまのア女のちからになっている
そう心から思い、信じて、宣言できるくらい
みんなの頑張りを、真剣にみてきたつもりです
だからみんなの毎日の努力を、積み重ねを信じて
最後の最後まで心の底から応援しつづけます
みんなで、命をかけてきたことは
この瞬間のためなのだと、自らの力で証明しよう
そして最後に、みんなで盛大に喜ぼう
その瞬間まで、あと１か月。
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試合で主役になるのも、新聞に顔が載るのも、
有名になり、讃えられるのも、全て選手だ。
彼女がこの四年間、全てを捧げ、命を懸けたものは
決して、彼女自身を表舞台へ立たせるものではない。
その全ては、ア女というチームが、その仲間たちが
目標へ向かうための、後押しをするためだけのものだ。
しかし、四連覇への重圧に押しつぶされそうな過程の中で
自分を犠牲にしてまで、選手たちの勝利を願い、
支えてくれる人がいるという事が、
選手たちにどれほどの力を与えるのか、
それを教えてくれたのは、紛れもなく、彼女の存在だ。
選手たちの胸には、彼女の想いが、その姿が、焼き付いている。
そんな一人の仲間のために、
選手たちは更に強く、「四連覇」という壁へ立ち向かう。
以上です。
残るはあと、二人。お楽しみに！
それでは、失礼します。
阪本