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インカレ特集~四年生の想い・河野朱里~

関東リーグ10連覇。インカレ4連覇。常勝チームの10番。得点が期待されるFW。
チームとしても個人としても毎試合、圧倒的な実力と結果を求められる。
しかしそれが宿命だと言い聞かせ、時には感情を殺し、ひたすらに得点という結果にこだわりつづけ、ここまでやってきた。

去年だったら欲しいところにボールが来るのに。去年だったら指示の声があったのに。去年だったら得点だけを考えてプレーできたのに。
何度も去年までと比較して上手くいかない現実を他人のせいにし、ただひたすらに自分と向き合いコミュニケーションをとらず、自分を正当化し現実から目を背けていたこともあった。

しかしいくら考えて悩んで嘆いてもなにも変わらなかった。
それはプレーで引っ張る立場である自分がなにも変わっていなかったからだった。
欲しいところに来ないなら自分がもらいに行けばいい。指示がなくとも自分で判断できればいい。思考のキャパシティを広げればいい。自分のタスクを上乗せしていけばいい。
上手くいかないのは結局他人のせいではなく自分のせいだと気付いた。
自分の甘えだった。

私はシーズン前に「点を取り続けプレーでチームを牽引する」という目標をたてた。
これを実行することは容易ではないが、4年として私がチームにできることはこれしかなかった。
シーズンを振り返った時に自信を持って、達成できたと思えるように残りの日々を過ごしたい。

1年のインカレ決勝後、私はインタビューで
「この優勝は4連覇のスタートラインだ」
と公の場で豪語した。
そして今、その偉大な目標がチームの具体的な目標となり、それを成し遂げられるチャンスが目の前にある。
考えただけでわくわくする。あのカップを掲げたときの光景が頭に浮かぶ。
謙虚な姿勢と向上心の大切さを気づかせてくれる後輩、ともにチームを牽引しライバル心を掻き立ててくれる同期と共に、しっかりと地に足をつけ、4連覇のチャレンジャーとして最後のインカレに挑みたい。

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「点が決まらなくてチームが勝てないのは、FWのせい」
彼女の口から、そんな言葉が出たことがある。
きっと彼女は、その一言には収まりきらないほどの
重すぎる責任や重圧と、毎日、毎試合、戦っている。
背番号10、待ち望んだ時ほどそれに応えるエースストライカー。
彼女のプレーで、見る人は勝利への期待が膨らみ
彼女のゴールで、仲間が、観客が、熱狂の渦へと巻き込まれる。
その輝きに溢れる華やかさの裏側には、
彼女の、決して人には見せない苦悩、
それを打ち破るだけの、長きに渡る戦いが隠されている。
何度悩み、何度変わらない現実に葛藤したのか。
しかしそんな日々が、圧倒的な存在感を放つ彼女をつくり上げた。
期待も、重圧も、全てを請け負う覚悟を決めた彼女のゴールが
求め続けた四連覇へ、仲間たちを導く。

以上です。
残るはあと3人!
それでは、失礼します。
阪本