diary-men

2年生の想い〜冨田康平〜

私の今年の大きな目標は

 

“関東リーグに出場する”
“怪我なく1年間プレーし続ける”

 

この2つでした。
しかし私は3月1日に左膝半月板を損傷し、関東リーグ出場は愚か、今もサッカーをすることができていません。だから私は今シーズン誰よりもチームを外から見てきました。いや、見ることしかできませんでした。公式戦で活躍している同期の姿や、勝てない状況が続くチームを、練習でも試合でもただ外から声をかけることしかできない自分が、無力な自分が悔しくて悔しくて仕方がありませんでした。
“サッカーができない今の自分はチームのお荷物”
この言葉が私に重くのしかかりました。そんな自分の姿から目を背けたかった。チームにおける自分の存在価値を確かめたかった。日々の練習に対するモチベーションを全く見出せない時期も正直ありました。

 

“今年チームが勝てないのは俺がサッカーをしていないからだ”
“今のチームには俺の力が必要だ”

 

こうやって自身に暗示をかけ、必死にリハビリを続けてきました。傲慢と思う方もいるとは思いますが、こうでも思っていないとみんなの前で笑顔でいられる自信がありませんでした。

 

たとえプレーをしていなくてもチームに影響を与えることはできる。そうは言っても結局サッカーをしないと何も感じられない。どんなに全力でチームのサポートをしても、審判で存在感を示しても、結果として目に見える形で返ってこない。自分で自分の存在価値を確かめることはできない。だから自分は目に見える形で結果を残したい。サッカーをして、試合に出て、直接勝利に貢献したい。
“俺がいたからチームが勝てた” と感じたい。
“お前がいたからチームが勝てた” と言ってもらいたい。私はこの組織に入ってよかったとはっきりと感じ取りたい。

 
話は変わりますが、私はこの2年間”チームのために闘う”、”ア式蹴球部のために闘う”とはどのような感覚なのかということを考えてきました。高校の頃は、入学して間もなく試合に出場し、ほぼ3年間公式戦に出続けました。そのような環境に身を置かれ、”チームのために闘う”感覚というのが自然と身についていったように感じます。
しかしこの2年間は、関東リーグ出場どころか、今年度はサッカーすらしていません。ミーティングで皆がよく「チームのために闘おう」と言いますが私の中ではいまいちピンときていませんでした。
チームのみんなのことは大好きです。このチームで試合に勝ちたいと本気で思っています。しかし今でも自分の中でしっくりくるものがありません。それはきっと自分がチームの思いを背負えるに値する人間じゃないから。まだまだ色々な面で未熟者だから。
だから来年必ずチームを1部に昇格させるなんて大それたことは言えません。私はまず自分のために闘いたい。試合に勝ちたい。点を取りたい。目の前の相手に勝ちたい。それが結果的に”チームのため”にきっとつながるから。そうやって積み重ねて成長して、ひと回りもふた回り大きくなった時、その時こそ本当の意味でチームの思いを背負って闘いたい。
そのためにまずは目の前の怪我に勝たないと。

 

 

最後に部員のみんなへ、
私は決してア式蹴球部専属審判員ではありません。サッカープレーヤーです。来年は選手としての認識でよろしくお願いします。