diary-women

4年生の想い『コタエアワセ.』 澤田美海

本日の担当は#18澤田美海です!

最後のア女日記。
そして、最後の『ア式蹴球部女子・澤田美海の想い』。
長くまとまりのない文章ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

私のサッカー人生の終着地点にしたいと思った場所。

それは早稲田大学ア式蹴球部女子。

中学生の頃からぼんやりと思い描き始め、
高校生の時には揺るがない目標になった。

有り得ないと思っていたたくさんのことが、
有り難いことに今では私の当たり前となって私を形作っている。

そんな長かったようで短く
短いというにはあまりにも充実した色濃い毎日は
あっという間に過ぎていき、
止まって欲しいと願っても加速して
試合や行事には”最後”が付き纏い、
残されたア女での生活も数えられるほどとなった。

- 2024シーズンスローガン「翔頂」

そして、「全員が」。

みんなでとも、一人一人がとも、また少し意味の違った
「全員が」。
誰かがやっているだけでは、反対に誰かがやっていなかったら「全員が」とは言えなくなってしまうから、それでいて抽象的で、はっきりとした正解がないからこそ、難しさやもどかしさを感じた瞬間もあったと思う。

私自身、この言葉の意味を何度も考え何度も悩んだ。
そして、体現することの難しさを日々感じてきた。
自信のなさから言動に移せず後から反省することも多々あった。

何度も問いかけた、「全員が」とは。

自分の思う、言葉で、行動で、背中で、どんな方法でもいい。
日本一のために、熱く泥臭く闘うために、
必要だと思ったことを全員がやり続ける。

全員が必ずしも同じ方法である必要はないと思う。
全員が分かりやすく見える形である必要もないと思う。
強みを活かす姿で、はたまた弱さと向き合う姿で、
全員が同じ目標に、あるべき姿に向かって闘い続ける。

誰かと比べることはしなくていい。
でも決して人任せにはしないでほしい。
どれかが正しくてどれかが間違っているものでも、
1つ1つの価値や大きさに優劣があるものでもないと思うから。
みんななら大丈夫。
私たちなら絶対に大丈夫。
自分の言葉に、行動に、背中に、自信を持って、誇りを持って、そして時には周りにも目を向けながら最後まで全員がア女らしく闘い続けよう。

そうやって、
全員が残された時間を過ごしてほしいなと思う。
全員が自分に自信を持って挑戦していけたらと思う。
全員がア女を想い成長し続けたいと思う。

- 同期のみんなへ

1番近くで一緒に悩んで、一緒に涙を流して、一緒に喜んでどんなときも全力で努力を惜しまず真面目に素直に闘い続ける、

どんなときも楽しむことを忘れず、ア女に笑顔が溢れるように一人一人と向き合い背中を押し闘い続ける、

ア女を想う、一人一人を想う言動を常にし続け、見えるところでもそれ以上に見えないところでも努力し続け闘い続ける、

実は人一倍負けず嫌いで、泣き虫で、だからこそ前向きに挑戦するために周りの感情に寄り添い闘い続ける、

広い視野を活かし、責任感のある言動でア女に対しての思いやりをかかさずに支え続け闘い続ける、

善し悪し全てを吸収して糧にして、想いのこもったプレーで言葉で目指すべき姿を示して闘い続ける、

自分の感情に素直で正直で、思ったことや感じたことをぶつけて体現し真正面から向き合い寄り添い闘い続ける、

ブレない軸を常に持ち、勝つために必要なことを直向きに行動し続け闘い続ける、

必要なときに必要な働きかけをしてア女を盛り上げ、自分自身とチームに対して妥協を許さず厳しく向き合い闘い続ける、

離れていても絶えず愛情と思いやりを届けて支えてくれる、

そんな姿を見て私は
何度も背中を押され、
何度も自分自身を奮い立たせてきた。

きっと私1人じゃ乗り越えられなかったことも、
逃げ出したくなるようなことも、
みんなが周りにいてくれたから
こんなにも諦め悪くサッカーを続けてこられたんだと思う。

熱くて温かくて個性豊かなみんなが同期で本当によかった。
そして、本当にありがとう。

挑み越えた日々を、
競って創った日々を、
誇りを持って闘った日々を、
乗り越えて積み重ねてきた私たちだから大丈夫。

全てを捧げて闘おう。

そして最後、

自信を持って頂に向かって翔ばたこう。

- 家族へ

とても照れくさいけどこんな機会はなかなかないからこの機会を使って伝えます。
サッカーを始めてからずっと何不自由なく、
サッカーに打ち込める環境を作って支えてくれて本当にありがとう。
大学に入ってからは特にたくさん心配をかけて、たくさんわがままを言ったと思うけど、それでもどんなときも1番の理解者であり心強い応援団でいてくれてありがとう。
最後の最後まで決して諦めずにチームの目標と自分の夢を必ず成し遂げるために我武者羅に走り抜けます。
そして最後、笑顔でグータッチしようね。

私のサッカー人生の終着地点にしたいと思った場所。

それは早稲田大学ア式蹴球部女子。

日本一の環境で、日本一のレベルでサッカーができるこの組織の中で、
必死に喰らい付く4年間にしよう。
我武者羅に成長する4年間にしよう。
そんな4年間をサッカー人生の集大成にしよう、と。

たくさんの悔しさを、
たくさんの楽しさを、
たくさんのもどかしさを、
たくさんの喜びを、
本当にたくさんの感情を味わった4年間だったが、
それでも私のこの4年間の原動力はずっとア女だった。

きっと、
楽しかったかと聞かれても辛かったかと聞かれても
大きく首を縦に振ると思う。

そして、
ア女に入って良かったかと聞かれたら
迷うことなく大きく首を縦に振ると思う。

自ら好んで選んだ茨の道だったけど、
覚悟を決めて勇気を持って叩いた扉だったけど、
道のりは思っていた以上に過酷で険しかった。

自分の実力不足を嫌というほど突きつけられ、
足りなさを持っている力以上を出して庇おうとしたせいか、
調子が出るようになったら怪我、
楽しさに気づき始めたら怪我と、何度も怪我を繰り返し、
追い打ちをかけるかのように運動によって引き起こされる喘息を発症した。
今年こそは、今日こそは、と思ってもなかなか心に身体が追いつかない日の方が多かった。

そして最後の今年こそは、と思い意気込んで迎えたラストシーズン。

チームとしても個人としても本当にたくさんの壁にぶつかった。
1番大切な軸は同じはずなのにすれ違っているように感じたり、大切にしたいものさえ見失ってしまいそうになったりもした。

『全ての出来事には意味がある』
これはマリリン・モンローの言葉。

たくさん壁にぶつかるたびに話し合ったことも、
たくさん悩んで乗り越えてきたことも、
この時期に負ったこの怪我も、
それでも諦めないという選択をしたことにも、
必ず意味があると信じている。

落ち込んで諦めそうになっている私に、
「一緒に出ようね。ピッチで待ってるから。」
そう声をかけてくれる人たちがいて、

試合終わりや練習終わりの疲れているだろう身体で、
「疲れてないから。ちょうどやろうと思ってたから。」
とすぐに分かる嘘で一緒に走ってくれる人たちがいて、

出られない試合のときには集合写真に私の名前を作ってくれる人たちがいて、

悩みごとがありそうだと気づくと気の済むまで、全てを吐き出せるまで話を聞いて、本当に自分のことかのように一緒に悩んでどうしたらいいのかを考えてくれる人たちがいて、

フィジカルの最後に1本プラスして、一緒に走ってくれるみんながいて、

いつ会っても全てが吹き飛ぶくらいの明るさで、
「すごいよ、誇りだよ」と褒めちぎってくれる人たちがいて、

負けずに楽しまなきゃと毎回会うたびに思うほど、
無邪気に全力でサッカーを楽しむ姿からパワーをくれる人たちがいて、

悩みすぎて考えすぎて分からなくなった私に、
ひとつひとつ紐解いて進むべき道を照らしてくれる人たちがいて、

毎日のリハビリに、練習に、試合に、たくさんの時間を割いて準備をして支えてくれている人たちがいて、

場所は離れていてもたくさんの刺激や気づきを与え続けてくれる、
これまでのチームメイトや指導者の人たちがいて、

そんな数えきれないほどのあたたかさが、優しさが、愛のある厳しさが、
折れそうになる心と逃げ出しそうになる身体を繋ぎ止めてくれた。
そんなみんなの背中を少しでも押せる人でありたいと思った。
そうして、今の私がいる。

もしかしたら、現実は残酷なものなのかもしれない。

そうだとしても、私は諦めない。諦めたくない。

そう思わせ続けてくれた大好きなみんながいるから。
絶対に叶えたい目標があるから。

そうやって最後の最後まで私らしく諦め悪く、
足掻いてもがいて闘い抜きたいと思う。

- 最後に

これが私の思い描いた日本一。

2025年1月6日。
西が丘で大好きなみんなと最高の景色を。
みんなのくしゃくしゃに笑った顔がみたい。
そして、この上ない笑顔で一緒に笑いたい。

そのために、

全員が最後の最後まで成長し続けよう。
全員がア女らしく熱く泥臭く闘い続けよう。

そして最後、

ア女が、

私たちが、

全員が、

“翔頂そして象徴”であることを必ず証明しよう。

——————————————————————————————

自ら望んで選んだ茨の道。
度重なる怪我や思うようにいかない日々に、
何度も心が折れそうになった。

それでも、ア女の一員である誇りと、
ここで出会った仲間たちの支えが、
彼女を何度でも立ち上がらせてくれた。
ピッチに立つ11人だけではなく、
この組織の全員が同じ目標を共有し、
互いに補い合い、支え合う。
その積み重ねが、苦しい時も彼女を前へと押し進めてきた。
そして今、日本一の舞台へと向かう準備が整った。
これまでの全てを背負い、全員で。
共に笑い、共に涙を流した仲間たちと共に、
最後まで闘い抜こう。

全員で掴む日本一の景色。
その頂点に、ア女の名を刻もう。

山崎