本日の担当は#9 三谷和華奈です!
残りわずかとなったア女での生活で、
自分自身に問うてみる。
副将として、四年生として、
なにを残せているか。
想い、伝えきれているか。
明日卒部しても、後悔しないか。
最後まで、伝え続けたいから、
この文章を送ります。
拙い文章ですが、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
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「誇闘」
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今年のスローガンである「誇闘(こどう)」
「早稲田の誇りを胸に闘う」
なぜ、このスローガンにしたのか。
いつかみんなが卒業する時、
「早稲田にきてよかった」と、
自分自身に「誇り」を感じて卒業してほしいからだ。
自信や誇りは、誰かに与えられるものではない。
自分で考え、深掘りしてかつ継続しなければ身につかない。
他者からの承認によって、得られることもあるけど、
自分が自分を、1番認めてあげること。
それくらい努力をすること。
そこに大きな価値があるとわたしは思う。
それは、ピッチ上の話だけではない。
例えば、
身の回りの環境を整えてみる。
ケア部屋の前にあるゴミ箱が溜まっていたら、
袋を取り替えて、気持ちよく使えるようにする。
駐輪場の落ち葉を拾ってみる。
風でグラウンドに入ってしまったら、見た目も汚いし、
自分たちが使っているグラウンドであれば、清潔に保つ責任がある。
奉仕活動に思われがちだけど、
こういった行動も、考え方によって、
自分のためにやっているものになる。
小さな積み重ねかもしれないけど、
地味なことかもしれないけど、
些細なことでもいいから、
「継続させる癖」をつけてほしい。
それが、後々、
力となり、自信となり、誇りになっていく。
継続力。
一喜一憂しやすいわたしが、一番苦手なことで、
その力が足りていなかったことを、
4年目に痛感した。
みんなには後悔してほしくない。
ピッチ外でもできることは足元にたくさん落ちてるし、
そのヒントは以外と目の前にあったりする。
試合に出ている、出ていない関係なく、
ピッチ内外問わず、
怖がらず、周りの目を気にしすぎず、
トライし続けてほしい。
わたしは、
「早稲田大学」に来たことは
間違いではなかったと断言できる。
強くてかっこいい「ア女」に憧れて入部した。
大学名は社会的にも有名なはずなのに、
気取らずフレンドリーで、プレーでは熱く泥臭く、
人間味の溢れる人がたくさんいることが魅力的だった。
早稲田にきたから、出会えた先輩後輩、同期。
早稲田にきたから、出会えた監督、コーチ。
早稲田にきたから、味わった屈辱も、喜びも、
全て、「早稲田にきたから」経験できたこと。
そう思える組織に出会えたこと、
早稲田に進学しようと決意したわたし自身や仲間を、
誇りに思っている。
だから、他の大学でも、クラブチームでもない、
早稲田大学に進学することを志し、
一歩を踏み出した自分自身を否定しないよう、
後悔のない毎日を過ごしてほしい。
そして、1番忘れてほしくないことは、
わたしたちが口にする「早稲田らしさ」とは、
卒部した先輩方が大切に紡いできたということ。
一瞬一瞬を全力で闘ってきた先輩方がいたから
「今」のア女がある。
今ある環境が当たり前ではないということ、
感謝の気持ちを、決して忘れないでほしい。
わたしたちは、早稲田の誇りを引き継ぎ、
未来につないでいきたい。
わたしたちが愛する「ア女」を。
「早稲田らしさ」を。
わたしたちのプレーをみて、
心臓の「鼓動」が高鳴るように。
試合結果をみて、行動や発言をみて、
「早稲田に入ってよかった」と
「これぞ、早稲田」と、
卒部した人たちも誇りを感じられるような、
そんな組織にしたい。
「早稲田の誇りをもって闘う」
この言葉にたくさんの想いが詰まっていること、
わたしたち四年生の願いが込められていることを、
少しでもみんなに伝わったらいいな。
日本一という「頂」の景色を目指して、
これまでの自分を「越」えるために、
たくさん「挑」戦し続けた。
ボードに貼られている名前マグネットをみる時の、
ハラハラした気持ち。
みんなが喜ぶ景色をベンチからみる日も、
素直に勝利を喜べない日も、
心の底から喜べた試合もあった。
活躍する同期を見て、負けたくなくて、
スタメンを勝ち取るために、
自主練した日も、仲間と高め合って「競」った日も。
チームのために話し合って、ぶつかって、
「創」ろうと試行錯誤した日も。
練習後のたわいもない会話が好きだった。
バカ笑いして、このまま一生、
この時間が続けばいいのにって思った時。
全てが刺激的で、かけがえのない時間。
今シーズン、これでもかというほど、
自分に嫌気がさすことが多くて、
投げだしたくなる時もあったけど、
それでも、チームと向き合い続けられたのは、
与えられた環境の中で、
自分のできることを精一杯、頑張る後輩、
顔の怪我した時から食事の面で何度も相談に乗ってくれた、御所園さん。
「身体操作」という今まで知らなかった視点から、成長を促してくれたはるさん。
ア式の練習や試合後に、
ア女の活動に駆けつけてくれる内田さん。
魔法の手で、痛みからくる不安を取り除いてくれるべーさん。
わたしたちの見えないところで、
ア女を支えてくれている塙さん。
考えすぎなネガティブなわたしを、
ポジティブ思考に変えてくれた澪菜さん。
穏やかでほんとに選手想いで、
offの日も一緒にリハをやってくれた蓮ちゃん。
研究熱心で、強化したい箇所を要望したら一緒に試行錯誤してくれる勇斗くん。
足りないところやアドバイスを、
ピッチレベルで要求してくれる遼さん。
一度は諦めた高みを目指そうと思わせてくれて、
何度も何度も手を差し伸べ、
真摯に向き合ってくれた史さん。
こんなわたしと、一緒に泣いて笑ってくれる、
同期の存在があったからだ。
「ありがとう」の一言では返せないほど、
心から感謝している。
まだシーズンは終わってはいない。
1試合でも多く、みんなとサッカーするために、
同じ時間を共有するために、
最後まで悔いのない選択と、
行動を起こし続けよう。
この仲間で、日本一の景色をみたい。
わたしたちの1年間の集大成を、
西が丘で魅せよう。
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両親へ
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公の場でこういう文を書くのは申し訳ないのですが、
少しばかり文章で伝えさせてください。
大学4年間、
心配ばかりかけさせてしまったと思います。
わたしがサッカーしている間も、たくさん働いてくれて
50過ぎても楽をさせてあげられなくてごめんなさい。
大学2年の顔面多発骨折したときは、
ア女のみんなもだけど、両親を不安のどん底に突き落としたよね。
4年間で何かしら大きなことが起こること、
予測していたそうだけど、
こんなに大きくなくてよかったよね。
ほんと神様恨む。
だけど、早稲田に入ったから、
素敵な人達に囲まれながら、
大好きなサッカーを続けることができました。
早稲田を薦めてくれてありがとう。
「和華奈ちゃんは友達が作るの苦手」
と幼稚園の先生から言われた言葉は、
今では嘘のようで、サッカーのおかげで、
全国、今やスウェーデンにも友達がいます。
心から尊敬し、憧れる大人にも出会えました。
一般就職せず、サッカーが隣り合わせの人生を選択したけど、
いろいろ聞かれて、ちょっとムカついた時もあったけど、
最後は、チャレンジしてきなさいって、
いつも背中を押してくれて、
ありがとう。
最高の仲間と、最高の舞台で躍動する姿を魅せます。
必ず、目に焼き付けにきてね。
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試合に出れず悔しい時も
勝利を心から喜べない時も
大怪我をした時も
どんな時でも
自分自身と向き合い
踏ん張り
積み上げてきた
そして絶対的エースとしての重圧を背負いながら
何度もチームを救ってきた
彼女のチームのためを想った言動が
優しさから生まれる厳しさが
彼女のその強さが
ア女の強さになる
「早稲田の誇りを胸に闘う」
彼女は伝え続けてくれた
いや、伝え続けてくれるだろう
サッカーを通じて出会った最高の仲間と
最高の舞台で躍動するその時まで
最高の景色を見るあの瞬間まで
木南