100th ANNIVERSARY WASEDA UNIVERSITY ASSOCIATION FOOTBALL CLUB

ご挨拶

ア式蹴球部創部100周年、まことにおめでとうございます。この大きな節目を、部長として、またいちOBとして、皆様と共に祝えることを大変光栄に存じますとともに、心からうれしく思います。

早稲田大学ア式蹴球部は、その100年の歴史のなかで、輝かしい実績を残して参りました。東西対抗13回、インカレ12回、総理杯2回、関東大学リーグ27回という優勝回数は、現在もなお全国の大学最多であり、天皇杯にも3度優勝しています。また、日本サッカー協会の役員、代表監督、実業団・プロクラブ・学校の監督やコーチ、協会やチームの幹部など、サッカー界に貢献する多数の人たちを輩出し、さらに、ア式蹴球部から巣立って広く社会一般で活躍する有能な人材は数えきれないと言えます。

私自身は現役時代、部にご迷惑をおかけするばかりで、なんら貢献することができませんでしたが、そんな私でも、堀江忠男先生、宮本征勝さん、加藤久さんをはじめとする指導者の皆様や、数多くの先輩たち、同期や後輩から学んだことは、いまでも人生の指針となっております。まさに、いまの自分があるのは、ア式蹴球部での4年間があったからだと心から思っておりますし、そうお感じのOB・OGの方がほとんどであろうと拝察します。

現役の皆さんは、いまはあまり実感がないかもしれませんが、早稲田の卒業生であること、ア式蹴球部での4年間を経験したことの価値、重み、喜び、誇りは、卒業後にじわじわと実感することになると思います。この素晴らしい伝統を、私たちはさらに次の時代へと受け継いでいかなければなりません。

現在残念ながら2部リーグに甘んじておりますが、来シーズンは必ずや1部リーグに復帰いたします。伝統の精神を継承しつつも、それを具現化するために革新を続けることで未来を切り拓きながら、こうして皆様と新たな100年に向けてのスタートを切れることに、重ねてお慶び申し上げて、私のご挨拶とさせていただきます。

早稲田大学 スポーツ科学学術院 教授
早稲田大学ア式蹴球部 部長
石井 昌幸